キスフレンド【完】


「知ってたのに……聞いたの?」


紫苑に呆れているのか、そんな紫苑に期待した自分自身に呆れてるのかよく分からない。


だけど、やっぱり胸がチクリと痛んだ。


あやうく忘れてしまうところだった。


紫苑とあたしは、ただのキスフレで。


それ以上でもそれ以下でもないと。


このままじゃマズイ。


気持ちを抑えきれなくなったら、本当にマズイ。