学校とは思いっきり反対方向のその見知った場所に着いた時、廉は慣れた手つきで鍵を開ける。 廉の住むアパート。 事情なんて聞いた事ないけど、廉も一人暮らし。だけど、あたしの何もない部屋と違って廉の部屋はお洒落な家具で綺麗にディスプレイされている。 廉は無造作にあたしをベッドの上に座らせてから、ひどく冷たい目であたしを見下ろした。