抱かれる度に、良くなる。


「…茜ちゃん、声出して?」


廉の瞳が熱くて逸らせない。いつもなら、抱かれてない時なら、軽くあしらえるのに、ズルい。



繋がった部分を深く突かれる度に短い吐息は隠せないのに、廉はまだあたしに求める。



こすりつける様に、強引に、溶かされた下半身が熱くて、快感で脳まで侵されそう。



「廉っ、…んっ、そこ、」


「キモチいーんだ?」



廉は口の端だけ曲げて、綺麗に笑う。


廉以外を知らないから分からないけど廉はまるでどこが気持ちいいのか知ってるみたいに扱う。



その癖、甘いキスで声を塞ぐからあたしは少し爪を立てる。



そうすると廉は更に奥を突いて、少し切なそうな目で、だけど熱い瞳であたしを見るから。




その表情が好き、なんて口が避けても言わないけど。