「………オレは隣の席になった時から、倉眞さんが好きだったよ」



顔を赤らめてそう告げる呉暁は、とっても可愛かった。


嬉しい、と言いかけて1つ引っ掛かることを思い出した。



『っ、でも今朝は藍依に失恋したって!』



呉暁の腕を掴んで訴えかけると、バツが悪そうに目を伏せた。



「…ごめん、あれは嘘。ほんとはオレ、倉眞さんに失恋したと思ってたから。つい失恋したって言ったは良いけど、パッと女の名前が出てこなくてさ。それに、七鴇さんには彰哉がいるってわかってるし」


『なっ…なにそれぇ…!』



あたしはフラれるとばかり思ってたのに…。


安心した途端、はぁああ…と力が抜けて床にへたり込んだ。



「…倉眞さんが失恋したとこにつけ込むのは、反則だろ?それに、オレも失恋したって聞いたら倉眞さん元気でるよなって…」





そ、その所為であたしがどんだけ悩んだと思って…!