嘘と苺とショートケーキ 【短編】



せっかく先生がいない、この2時間目。


無駄にはできないと思い、あたしは呉暁を捜すべく藍依と彰哉くんに別れを告げて走り出した。



『(どこにいるんだろっ…?)』



普通に考えたら自習とは言え授業中だから、教室にいるはず…。


でも、屋上にいるかも?


廊下の壁に背中を預けながら、これからどうしようかと考えた。


思い当たるのは、教室か屋上。


いや、他の場所にいるのかもしれない…。


……あたし、ほんとに呉暁のことなにも知らないんだね。



『(よし、とりあえず教室に行っ…)』



くるりと踵を返した瞬間、ばちりと目が合った。


…ああもう、今日はほんとついてなさすぎる…!



「お、ツキナ!」



しかもなんで声掛けて来ちゃうのぉぉっ!?


ガクッと肩を落とし、あたしは腹をくくってナオに向き合った。



ナオの隣には、またしても冬薙さんがいた。




……ん?