嘘と苺とショートケーキ 【短編】



「倉眞さん、はっきりさせた方が良い。自分の為にも」



……藍依と彰哉くんの言葉には、どこか強引だけど確かな説得力があって。


あたしが認められないでいることを、躊躇うことなく指し示してくれる。


…今回もまた、例外無く。



『……あたし…呉暁のこと、…………すき』



いざ心の外にその想いを吐き出してしまうと、案外すんなり受け入れられた。


あたしは呉暁が、好き。


ちゃんと喋ったのなんて、今日が初めてだったのに。


ほんとに好きなのかなって、思ったけど。




やっぱり、好きだ。




「…じゃあさっさと想いを告げて来い。逃げるのは良くないぞ」



口調はキツいくせに、藍依は優しく微笑んでいた。


その隣では彰哉くんも、同じような表情をしていて。


思わず涙腺が緩むのを感じた。



『っう、うん…!ちゃんと、伝えて、くるっ…』



ぼろぼろと涙を零しながら、あたしは何度も何度も頷いた。




そんなあたしの頭を、藍依はずっと撫でてくれていた。