『どうしたの藍依!?』
「離せ、彰哉!邑瀬の奴を一発殴らなきゃ気が済まん!あいつ、月菜によくも…!」
そっちー!?
いやそんなあたしの為に怒ってくれるのはすごく嬉しいけど…!
「やめろって藍依。今はそんなことより、海斗と倉眞さんのことを考えよう」
海斗?
一瞬首を傾げたけど、すぐにそれが呉暁の名前だったと思い出した。
彰哉くんの尤もなツッコミに藍依は押し黙ると、すとんっと椅子に座り直した。
「………月菜は、呉暁が好きなのか?」
『へっ!?ち、違っ…』
「でも、キスをしたんだろう?好きじゃない奴にはそんなことできないぞ。それに、月菜はつい出来心でキスをするような女じゃない」
…痛いところを突かれた。
あたしは反論できなくなり、膝の上でスカートをぎゅっと掴んだ。

