アイドが刀を抜くと、森下先生は私に寄りかかった。


私は血まみれになりながら支えた。




「森下先生…」




アイドは駆け付けた接近戦部隊の医師達に攻撃され、私達から離れた。


私を護衛していた看護師は森下先生に近寄り、生命確認を行った。




「…すぐに手当てしないと命が危ない」


「私よりも森下先生をお願いします」


「それはできない。私の指示はあなたを守ることだから…」


「それなら、私も一緒に行きます。
だから…お願いします。
森下先生を助けてください」




看護師は頷いた。


私は立ち上がり、看護師と一緒に森下先生を病院に連れて行こうとした。




「その人はもう助からない。急所をついたからね」




アイドは戦いながら話しかけて来た。


医師達の攻撃には規則性がなくなった。


指示する人がいないため、無我夢中で敵を倒すことに必死でいた。


アイドは次々に攻めてくる医師達を倒していく。


爆発音を聞きながら、私達は現場から逃げた。