高校二年に進学して、クラス替えをした。







新しい友達も増えた。












ある日、夜遅くに家の電話が鳴った。










私が出ると、伊藤君からHFに来てほしいと言われた。








私は一度断った。








『ヘブン』は、昼間では楽園とされていた。








その反対で夜は怖い世界に変わるからだ。













「大事な話がある。
ナナミに、ミコト、それにアカネと山本じゃないと話せないことなんだ」















私は夜の町には出たくなかった。









だけど、ミコト君が気になった。















私は「行く」と答えると、タクシーを用意すると言われた。












「ありがとう」と話して電話を切った。











こんな時間に呼び出されることは一度もなかった。












私は支度をして母親に気づかれないように外に出た。家の前にタクシーが停まっていた。













私は運転手に話しかけて目的地を聞いた。













HFまで連れて行くように指示されたと言われたので、私は乗り込んだ。












料金は先払いされていた。