私の生活は全て管理された。








遊ぶことも寝ることも…自分の時間は奪われた。






私は毎日読みたくない本を読まされた。








小学校に通い始めても、中学校に通い始めても勉学よりも本を読まされた。









両親は地域図書館で本を借りるため資金には困らなかった.












私は困った。











学校の人と親しくなる時間なんて学校にいる時間しかなかった。











学校に居る間に必ず一冊読むように指示され、家にいるときは本を四冊読まされた。




















私のストレスは中学二年次にピークに達した。












こんな生活をしても意味がない。私は両親に話さず、家を出た。







十三歳の家出…目的地もなく、自由に歩いた。












何日も歩き続けた。








初めての経験だった。









自分の意志で行動したことに…













私は食糧費にお金を費やしたため、寝るときは公園で野宿をした。










季節は七月…











肌寒い夜の公園で野宿をした。













目的もなく歩き続けて十日目、私は周囲が潮の匂いで満ちていることに気付いた。












初めて目的を持ち、歩いて行くとそこには広大な海があった。











私の視界に広がる海を眺めながら、この先のことを考えた。










もう家に帰るお金も…体力もない。












でも、家には帰りたくない。













私はもう何もしたくない。