「ナナミさんの五感からの情報を才能に入力されるとき、その五感からの情報が未知のものだとしたらどうなりますか」














「プログラムは起動しない…ことになります」














「そういうことです。
それが二つ目のテストを答えられなかったことに繋がります。
つまり、ナナミさんは本のタイトル名である『組織関係の築きかた』の『組織』『関係』『築きかた』の意味がわからないため、『活性』能力は発動しなかったことになります」













「一般の『活性』能力者の場合はどうなんですか」











「一点に集中できない。
つまり、入力の内容を選べないため、答えが適当となってしまう。
もし、お母様が購入したパソコンに入力した内容から求められた答えが違う場合はそのパソコンをどう思いますか」















「欠陥品ですか」















「そうです。
ですが、ナナミさんは欠陥品ではありません。
高性能なパソコンです。
その証明は一つ目のテストで証明できます。
一つ目のボードゲームのテストでは決められた条件内で想像しました。
その結果、勝つことができた。
一般の『活性』能力者では条件を選べないため、ルール通りの想像はできない。
しかし、ナナミさんはルール通りに想像できた。
つまり、入力から出力が正しいことになる」


















お母さんは私の方を見た。














戸惑いの表情を浮かべていた。


















「ナナミちゃんの…天才の卵が産まれるにはどうすればいいんですか」