「どうしたんだ。ミコト。俺に聞きたいなんて、改まって…」













「十年前、伊藤は僕たち四人のことをどうやって集められたの…」











伊藤君の視線を下になった。











「僕は不思議に思っていたんだ。
僕の才能も開花していないのに、『C』に入れてくれたことに…それにアカネとナナミだってそうだった。
山本は…わからないけど」













「そうよ。
私も不思議に思っていたわ。
私が『W』五代目総長の娘だってことも知られていないはずよ。
それなのに、私を『C』に入れた。
偶然なら出来すぎているわ」











私達は椅子に座っていた伊藤君を見た。











伊藤君は黙っていた。

















「…伊藤」














「皆の言いたいことはわかっている。
どうして、皆の事を知っていたのか。
その疑問を今は話せない。この世界が『Cの世界』になった時に話す。
それじゃ、ダメか」


















「『Cの世界』なら、私達『W』が造ったわ」
















アカネは十年掛けて『ヘブン』を改革した。











これ以上の改革ができないまでに…















「アカネは確かに俺の目指した『Cの世界』を造った。
だけども、その先があるんだ」











「何よ。それは…」












「この世界は…」
















「伊藤、飲みすぎだ」














山本君は伊藤君の話の遮った。