バス内では選抜部隊の人達は雑談の声が響いていた。


窓から見える標識から、目的地を考えていた。


このときまで、私達は訓練施設付近で実技を行うと考えていた。







一時間…二時間………






最初は雑談でうるさかったバス内も静かになった。


皆は仮眠をとっていた。私も仮眠をした。


この三日間は厳しかった。


未知の学問を何個も学び、頭に叩き込んだ。


溜まった疲れを少しでも癒そうとした。






キュー………ゴン………






バスが停まったらしい。


アカネに起こされて気付いた時には私とアカネ、ヨシトさん以外は居なかった。


窓を見ると、皆は外に出ていた。


私は目を擦りながら、バスを降りた。




「ここは…どこ」




私は寝ぼけながら、情報を整理しようとした。




「私達にもわからない」




アカネは係員を見ていた。


教室から誘導してくれた係員2人がいた。


係員の1人が周囲を見渡していた。


外にいた選抜部隊の方々は次第に雑談することを止め始めた。


そして、係員を見た。誰も話さなくなった。周囲は静かになった。


係員はポケットから書類を出した。


一度資料に目を向けてから、私達の方を見た。




「皆様、お疲れ様です。
これより、実技に入ります。
規則が4つあります。
一つ目は授業で学んだ知識を活かし、生活すること。
二つ目は他グループとの協力を禁止します。
三つ目は能力を使用しないこと。
皆様が付けて頂いている『キャンセラー』を外すことを禁止します。
四つ目はこの山から降りないこと」