でも、アカネは怒っていなかった。


まるで、こうなることを予測していたようだ。




「どんな人なの…」




私はこのガイダンスの教官が気になった。




アカネは笑みを浮かべながら「お楽しみ」と話した。










ガイダンス開始予定の一分前になった。


アカネがいるからなのかもしれないが、部屋内は静かだった。


もしも、開始時間までに来なかったら、どうなるのだろう。


アカネを怒らせて得することは何もないのに…




ウィーン………




入り口の扉が開いた。


教官が入ると同時に私は驚いた。


教官が壇上に荷物を置き、黒板に大きく名前を書いた。


書き慣れていなのだろう。


字が汚い。


書き終わると、私達の方を見た。










「今回、君達のガイダンスを担当する山本タクヤだ。
宜しく」