「命が尽きてから後悔しても仕方がない」




アカネの一言で夢物語から現実へ戻された。


それは私でもわかっていたことだった。


それでも、二人と離れたくなかった。


現実世界へ行けば、容姿がわかると報告されていた。


この世界を出るときは家族と一緒だと願っていたのに…




「ナナミ…」




私は目を閉じた。


しばらく考えた。




アカネの提案
私の現状

アキト
『C』
『W』・
『ヘブン』
………




私は目を開けた。




「私も付いて行く」




アカネは笑みを浮かべた。




「ありがとう」




数か月ぶりに見るアカネの顔だった。