八か月が過ぎた。


調査部隊が戻り、資料を読んだ。


以前と同じ内容であった。


調査部隊は3人で行い、行動範囲を広げた。


管理者はシステムチェックと人々のチェックを一人で行った。


保存された人の死亡者はなし。


調査部隊の二人は施設から直線に向かった。


歩いた距離は約50kmとされた。


問題はなし。


食糧を自分で用意すれば生活可能。


生活にはサバイバル経験が必要とされた。


アカネはこの資料を元に現実世界へ向けての訓練プログラムを私に依頼した。


シミュレーション結果を報告して、訓練施設の工事内容を一部変更させた。










九か月の現在、再びアカネのお父さんが演説。


調査部隊の新しい情報を公開。


この頃から、人々は不安からの行動を止め、考えることに徹底した。


選択するまでの締切日は残り三カ月となるからだ。


人々には不安があった。


けれど、好奇心もある。


人類の再臨が出来る。


未知の世界。


偽りの世界から現実の世界へ戻る。


名前を残す。


視野を広げる………


このチャンスは一度しかない。


冷静に、深く、己に問いただし、決意させる。


他人が決めるのではなく、自分の心で決める。


考えても、考えても、答えがない道




それが…




『もっとも単純で、だけども過酷な道』