空が紅くなっているのを見つけた。

予想していた事を現実として目の当たりにすると改めて絶望した。

−−−やはり、教室に火がついていた。

高い所に登った。

ただただ少女が中にいないことを願った。

「中だ!中にまだ女の子がいる!」

頭が、真っ白になった。
願ってはいたものの彼女に違いないと思う。
助けないと−−−

「行くぞ!」
1人の男が叫ぶ。

「無茶だ。お前が死ぬ。…止めろ。」
2人が言い争う。


おだは後悔した。
自分のせいで彼女を危険な目に合わせている…
取り返しのつかない事だ…。


ふと、家の中で何かが動いた。

…少女を見つけた。
窓の近くで何とか息をしている。
…が、このままでは消防が来る前に息絶えるのは目に見えていた。


彼女は薄い意識の中で…
こっちを見た。

目が、合った。

目が………


ドクンッ−−−


目でわかる。
火傷の跡が疼く。

彼女は…願っているのだ。

「生きたい」と………


−−−もう時間か…。
おだは覚悟を決めた。
死ぬ覚悟を。