「そろそろ帰るよ。」 立ち上がろうとすると、俯いたまま服の裾を引っ張られた。 「どした?」 「…明後日なんか来なければいいのに…。」 「大丈夫だよ。俺がちゃんと言ってやるから。 今日は早めに寝ろよ。じゃな。」 マコの頭を撫でると玄関を出た。 あいつ、いつもならさっと気持ちの切り替えができるのに、今日は随分ウジウジしてたな。 外から部屋の窓を見上げて、後ろ髪を引かれる思いで家を後にした。