時計はもう7時前を指していた。 「ごめん、加宮くん.. わたしのせいで..。」 「気にすんなよ。 なんかあったら俺のとこ来れば良いし。」 「ありがとう...。」 「だからもう、一人で我慢すんなよ? じゃ、また。」 「うん..。」 そう言って二人は校門で別れた。 私と加宮くんの家は正反対なんだろうな..。 帰り道は冬なのにポカポカと暖かかった。 自分の顔が沈んでないのが分かる。 今、私は、嬉しい。 久しぶりの感覚だった。