「ちっ…」




 蓮は自分の口の中に水を入れると私にキスをした。





 私の口の中に入ってくる生温かい水。





 私は水に押されて薬が飲めた。




「歩夢!! 救急車呼んで!!」


「あれ何の薬?」



 晶がクスクスと笑いながらそう言ったのが聞こえる。




「…ストレスの発作を止める薬だよ。誰のせいでこんなの飲まなくちゃいけなくなったと思ってんだよ」

「私?」


「マジふざけんなよ」





 救急車がくるとすぐに乗せられた私。




「北見君!! また勝手に救急車を呼んで!!」

「それどころじゃないんで、失礼します」




 急いできた教頭に頭を下げると救急車に乗り込んだ。