「あ、お父さん呼んでたよ?」

「えっ!? 早く言えよ」



 海司さんはそういうと急いでドアを開けた。




「ほら、行って」




 私と蓮は立ち上がると階段を下りて夕菜ちゃんパパさんの元へ向かう。




「しずかに」



 蓮が私の口を塞いだ。





 え?




「だからうちにそんな人は…」



 夕菜ちゃんパパの声が聞こえる。




 そっと階段からのぞくと、いかにもな感じのオジサンたちが何人かお店にいる。




「おい。上見てこい」

「ちょっ…」



 パパさんはとめたか敵わず、近づいてくる。



「優枝…こっち」



 蓮にそっとついて行くと窓がある。



「2階だし…いけるだろ?」