「それにしても、カイ君がミトのひとめ惚れの相手だったなんてねぇ~」

「ちょっとサユー!!」


関心しながら言ったサユミちゃんに、ユウちゃんが怪訝な顔を向ける。でもサユミちゃんはお構いなしに続けた。


「そうやって腫れ物に触るみたいにしてるほうが可笑しいわ。仕様がないじゃない。ミトもユウコも、そしてサユも失恋した。それが現実なんだから」


サユミちゃんがカズ君と別れたのは、1ヶ月程前のこと。

小さなケンカの積み重ねが、気がついたら修復不可能な状態になっていたと言っていた。

そして、わたしと同じくカイ君が好きだったユウちゃんも、彼がいなくなったことにより失恋をした。

ただひとつ良かったことは、わたし達3人がまた一緒にいられるようになったこと。