[side Mito]




冷たい秋風が吹き抜ける屋上。

昼休み、お弁当を食べ終えたわたし達3人は、防護柵のネットに背中を預けた姿勢で並んでおしゃべりをしていた。


「もうすぐ冬だよ。早くない?」

ため息混じりに言ったユウちゃん。


「仕様がないでしょ」

とサユミちゃんに諭され

「だっていまだにカレシできてないし……ねっ サユ! 誰かイイ人いないわけ?」

と隣を伺った。


だけど……


「別れたばっかのサユにそんなこと言わないでよね!?」

と逆鱗に触れてしまい、わたし達を気まずい沈黙が包んだ。