桜、月夜、愛おもい。




放課後。


私と咲菜は、昼休みに言ったとおりケーキ屋に行った。



「おいひー!」

「咲菜、ひーになってる…」


チョコレートケーキに感動している咲菜に、私は呆れた口調で言う。


咲菜はケーキが大好きだ。

特にチョコレートケーキには目がない。



「ん、でもホント美味しい」


ケーキも紅茶もすごく。


………そうだ!



「買ってくの?」

「うん。腹黒い桜の精にね」

「は?」



咲菜が何言ってんの?って目で私を見る。


ま、今まで現実的だった人が、いきなり妖精だとか言ったら普通にビビるよね。