幸せの欠片



「舞嘉ー!」

大樹くんの車を見送ってため息をつくと、後ろから翔月の声がした。

「翔月…」

「舞嘉。帰ろー♪」

「うん」


翔月は今のおかしい私の行動に何も言わなかった。

ただ、たまに哀しい顔で笑う。

そのことにきっと、翔月は気づいてない。