「じゃぁ、オレ…行くわ。」



「うん…」



「おまえは後から戻れよ。バレたら困るから。」


「わかってるよ…」



「じゃぁな」





そう言って、優真は戻っていった。



あたしは、優真が見えなくなるまでずっと見ていた。



優真は、こんなこと…気にしてないのかもしれない。


そう思うと…余計胸が苦しくなった。







キーンコーンカーンコーン…



次の授業始まりのチャイムが鳴った。


さっきの授業は休んだし…次は出なきゃ。



そう思って、教室まで走っていった。



結局、心のモヤモヤの正体はわからずに…




このときのあたしは、これからのあたしたちがどうなるか…



わかっていたのかもしれない。