「じゃあ早速、
冴織ちゃんにお願い!」



あたしは結局、
居残りすることになった。


はあ…。

なんで初めてなのに
2人で居残りなのさ…


いろいろ不満はあったが
不思議と嫌な気持ちは



薄かった…。



「なんですか?先生」

「んとねー、今日は
学校案内してくれる?
今日来たばかりだから
場所とかわかんないし!」

しゃべり方とか
子どもみたい…っ


「あははっ!
うん、あ、はいっ
わかりました」


思わず笑ってしまった。

雅樹先生の声を聞くたび
ドキドキが止まらなかった。


「えっと…っ
ここが会議室で、
真っ直ぐ行くと
あたし達の教室です」


うん、うん、と
頷きながら聞く姿に



キュンとした。