「へっ…?」

「大智は目立つから止めろって言ったんだけどさ、俺が脅した。」

うわー…さすが遼…

「どうやって脅したか知りたくない?」

「…………知りたい」

あの大ちゃんが脅されたような内容だよ?

きっと相当なことなはず。



「美憂だよ。」

「……………どういう意味?」

「大智さー、あの初めて会った日に美憂に一目惚れしたみたい。」

「えっ!一目惚れ!?」

大ちゃんが!?

あたしに一目惚れ!?

「料理運び終わった後に、顔真っ赤にして座り込んでさ。俺と槙が聞いても何も言わねーの。」

そう話す遼はなぜか楽しそうで。

大ちゃんのことがほんとに大好きなんだと、見てれば分かってしまう。


「何年も一緒にいれば、言わなくたって分かったけどね。」

「そうなんだ…あー、照れる!」

「あははっ。つーかさ、何回か見かけてたんだよ、美憂のこと。」

「どこで?」

「桜井とよくクレープ屋行ってただろ?2年になって少ししたぐらいから見かけなくなったけど。」

「あぁ、うん、行ってた。」

2年生になってからは、柚ちゃんの部活が忙しくなって行けなかったけど。

あぁ、そっか。

あのクレープ屋さん、窓がガラス張りだから外から丸見えなんだよね。