一瞬の出来事だった。 腕と背中と足が痛む。 隣を見つめると莉紗さんは気を失ってる。 お腹を必死に守ろうとしてるのか、痛むのか莉紗さんはお腹を抱えている。 転がってるパンプス…投げ出されたバッグからは母子手帳が覗いている。 近くにいた人達が声をあげて、救急車を呼んでくれてる様子だった。 「大丈夫ですか?」 そんな声が聞こえる。 痛みで力が入らない腕で、必死に莉紗さんを抱きしめた。