――大好きだ――


言えたら、どんなに楽だろう…


それとも、もっと辛くなるだけだろうか…


乃染の気持ちが知りたい…

大好きな乃染の気持ち…


生徒会長の俺は、始業式に壇上で「新入生歓迎の言葉」を言った。


乃染がいないか探しながら…


バカバカしいと思った。


でも、諦めきれねぇんだよ…


右側から左に見ていった。

最後の列を見ている時、もういないと思った…


でも、乃染はいた…


一番左の一番後ろで小さい乃染は寝ていた。


早く会いたくて…


俺は、先生にお願いをして1年のクラスをひとつひとつ回った。


1-Eに入った瞬間、乃染がいるのに気付いた。


乃染の名前を呼んだ時、乃染は面食らった顔をしていた。


俺の事なんか忘れてんだ…

ショックだった。


俺は、忘れた事なんかなかったのにあいつには、そんだけの存在だったのかって……


ちょっとしたいたずらだった。

乃染にキスをした…