「私…ずっと思ってた。達也が私のことを思ってくれてないこと。
ムリに付き合ってくれてありがとう。

…私、わがまますぎたよね。
あのキスだって私がしたかっただけ。それをたまたま見られて…。
紗耶香ちゃんには本当に悪いことしたっておもってる。ごめんなさい。」



「弥生…。ごめん。俺謝ることしかできねぇや。」


「私の方が悪いから謝らないで。」


俺は無言で弥生の手をつかんだ。


最後のデートなんだ。


最後に弥生を幸せにしよう。


それくらいしかできねぇ。