「マリア、今日はきれいなお花をもってきたよ。」 あれからその男の子は、毎日きてくれる。 この世界にあるもの、素敵な場所などの話をしてくれる。 でも、マリアには男の子にどうしても聞きたいことがあった。 「ねぇ。」 「なに、マリア。」 「私は名前を教えたわ。あなたの名前は?もう、1週間もたってるんだから、教えてくれてもいいんじゃない?」 そう、マリアは名前を教えてもらってなかったのだ。