続・絶対温度-私の定義-


それからも、山都さんは退屈そうな素振りも見せず、何が楽しいのか「高見ちゃんは本当に飽きない」とかサラリと言ってのける。


正直、最近の山都さんは苦手。


「高見ちゃん綺麗になったねー」


ほら、こんな言葉軽々しく言ってしまうのに、


「彼、とは、うまくいってるんだ?」


からかうような目つきをするから、「問題なく」と突っぱねてしまえば、


「へぇ?面白くない」


ゾクリとする位、『男』の瞳で見つめてくる。そのアーモンド型の形良い瞳はレンズで隠しても、見透かすようにあたしを眺めるから、もう、なんなのよ。


あたしは、グイとアルコールを口に入れた。