ここまでくれば、展開なんて予想してなくても容易に分かる。子供じゃない。分かってるのに、この言い表せない、恥ずかしさは何なのか。あたしは小さな吐息を漏らして、関谷の口付けにただ、操られるように溶かされる。
「…紗織」
やっと唇を離した関谷はあたしを見つめてるみたいだけど、眼鏡がなくて視界の定まらないあたしには関谷の表情は分からない。ただ、目元だけをきちんと見据える。
「やめて欲しい?」
完全ドSなその質問も、表情を探れないあたしには、ただ、カラダに卑猥な何かが走っただけ。
言葉にならず、必死でコクコクと頷くあたしに、
「…やめる訳ねーだろ」
関谷は、クッと笑うと、甘くて、それだけでどうにかなってしまいそうな低い声を耳元で囁いた。

