「 まだ三日ですよ 」




「 ―― そうか


ここにいると、何日経ったか
微妙に判らなくなって来るもんでな 」





桜の花咲く、校庭のベンチ


藤本と二人ボーッと
はしゃぎ廻る生徒たちを眺める




きっと明日には、
夏の景色に変わっている筈だ








「 この学園という結界の中


―― 今はリルカさんがいませんから
外の時間と同じように過ぎる処置を
施していませんからね




… しかし残りの時間

どう過ごしたいかお聞きした時
" 学校に行きたい "と
おっしゃられたのは


意外というか、
…阿部先生らしいというか 」






「 … リルカとアキラ

―――― あいつら、どうしてる? 」