「――春海…」

聖の手が触れた瞬間、ビクッと僕の躰が震えた。

「――んっ…ひじ、り……」

細い指が触れるたび、理性が1つずつ飛んで行く。

「ダメ?」

聖が首を傾げて、僕の顔を覗き込んできた。

「――ダメじゃ、ない…」

どんどんと浅く、呼吸が荒くなって行く。

聖に狂わされるなら、大歓迎だ。

もう少し言うならば、彼女に殺されたっていいと思っている。

「――春海、愛してる…」

聖の声を聞いた瞬間、僕の中の理性が消えた。