「井口黙れ。 琴帰ろっか?」 そう言って手を差し出す蓮の手は昔から変わらず温かくて 「うん!」 本性がわかっても、私の大好きな優しい蓮に変わりはない。 「優くんじゃあね!」 「またな!」 琴葉の後ろ姿に 「俺も新しい恋でも探そ。」 と優くんがつぶやいていたことに琴葉が気付くこともない。