「…っ振られてなんか、ないです!!」 唇を噛んで、白い肌を赤く染めるのは魅力的で、睨みつける眼差しにこれ以上守りたいものは何なのかと問いたくなる。 席を立とうとする彼女の細い腕を反射的に掴んでいた。 「どこ行くの?待ってなよ、それがイイ女でしょ」 邪魔するなんて、不粋な真似しないで欲しい。それは見苦しくて、 崩れてしまいそうな位、 切ないのが分かるから。