今度は、確実に動揺した表情を向ける彼女。長い付き合いになるのに、この数分で見た事もない表情をひっきりなしにくれる。 俺は彼女の薄ピンクに染まる頬に指先を当てる。 よく、冷たい手だと言われる。 冷たい人だとも、よく言われるけど。 「…気持ちいーでしょ?」 指先に、熱が伝わって、高見ちゃんに触れるのはこれが初めてで、少しだけ、ゾクリとした。