「年子なんだ。

あいつ中3だから。

マジで妹です」


切実そうな顔にやられて

信じることにする。


とりあえず嘘でも

関係ないしね。


「わかった。

それで、何で追いかけてきたの?」


妹さんじゃなくて、

私のところに来てくれた。


なんか嬉しがってる自分がいる。


なんでそんな風に思うんだろう。


「香乃子ちゃん誤解してるんだって。

久良伎のことも、手出したって言ってたけど、

あれ俺らが教室でふざけてたら、

掃除終わって入ってきた奴らに押されたんだよ!

それで倒れただけなんだって」


あの日のことを説明されると

自然とあのシーンも思い浮かんでしまう。


そうなんだ、あの体勢は2人の故意じゃなかった。


そうわかったのに、


でもまた思い出してふらふらしてくる。