「香乃子ちゃんさ、なんでいつも1人でいるの?」

教室に向かいながらも

またもや人の傷をえぐるように

話しかけてくる。


いつも一度口を開いてしまうと

無視も面倒で適当に答えるんだけど、

この話題はちょっと痛い。


「……好きで1人でいるわけじゃないわよ」


眉間にしわを寄せながら

なぜか本音まがいを言ってしまった。


この人には正直に言うだけ

面白がられるだけだとわかってたのに

何でだろう。


多分、学校に来るといつも考えてることを

ストレートに聞かれたからだ。


コイツは人の心の中を見透かすように

いつも話しかけてくるんだ。


「じゃあ友達欲しいのっ!?……ぷぷっ!」


……ほら、

やっぱり笑われた。。