スキャンダルなアイツ-プレイボーイに気に入られたのは毒舌地味子-





――「香乃子!!大丈夫だった?」

炊事場に戻ると

既に調理は終わっていて、

今ちょうど食べ始めそうな、そんな時だ。


「うん、迷惑かけてごめんね」

私も稜佑も抜けてしまって大変だったと思う。


「迷惑なんてかかってないよ!心配だったけど!!」

茜ちゃんと美奈ちゃんが心配そうな顔で

私を見てくれているのが不謹慎だけど嬉しかった。


「ありがとう、もう大丈夫だよ。血止まったから」


心配してくれる友達の存在に浸っていると、

隣からは少し不機嫌そうな声が。


「……なんで香乃子ちゃんひとりでやってたの?」


……稜佑?


「俺が見た時俺らの班香乃子ちゃんしかいなかったんだけど、他の女子なにやってたん?」


も、もしかして、稜佑は私ひとりが野菜切ってて

容量オーバーだったから指切ったとかそんな勘違いしてたりしない?


「ち、違うよ!私が遅くて――「ごめんなさい!!」


誤解を解こうと口を開いた私の声を遮ったのは紗依ちゃんだった。


「紗依ちゃん……?」

なんで紗依ちゃんが謝るの?


「私が香乃子ちゃんが包丁に慣れてないの知ってて他の班のところに行っちゃって!」

そんな……!私が大丈夫って言ったから!

そう言おうとしてまた違う声が先に来た。

「それをいうなら私たちもごめんなさい!!」

茜ちゃんが立ち上がって少し頭を下げた。

「かまどの手伝いは1人でよかったのに2人で行っちゃったし!」

美奈ちゃんが続けて謝ると

稜佑は顎に手を当てうーんと考えてるような動作を取ると

「まあ鍋が壊れてたとか他の状況も合わさって誰もわざとじゃないし、

今回は大事になんなくてよかったけど、気をつけろよ」

と言って、まっすぐ3人を見た。

謝った3人は「うん」と少ししょげた様子で頷いた。


これで一件落着!みたいな雰囲気になったけど――


「ちょっと待って!!」