私作業遅!!
とショックを受けていると
なんだか年の小さい子を見るような笑みで
「わぁー、すごい上手ー!」
とみんなに言われて恥ずかしい。
「こ、これ切るよ私!」
最低でも1回は包丁を持ってみたい気持ちでそう言うと
すごく不安そうな顔で
「え、香乃子、大丈夫?」
と聞かれて、
どうやら私はみんなにとって料理ができない人確定みたいだった。
「た、多分大丈夫!任せて!」
といってまな板に玉ねぎをセットして
包丁を持つ。
「これと同じように切れば良いんだよね?」
とボールに入っている玉ねぎをつまむと
「そうそう!」
と言ってもらえたので、
どうやったらこの形になるのかわからないけど頑張ってみようと思う。
まあわかんなかったら誰かに聞こう。
そう思って切り始めようとした、時、
「あー、女子調理大体おわった?」
後ろで稜佑の声がして
びっくりして包丁が玉ねぎを避け空振る。
「うん、大体ねー。
どうしたの?」
少し慌て気味の稜佑をみんなが心配すると
手に持っていた鍋を持ち上げて、
「この鍋取っ手がゆるくなってて、
取れちゃいそうで危ないから俺新しいのもらってこようと思って!
んで、水野は相変わらずこっちでも本読んでるし、
火の番佐月だけじゃあれだからちょっと女子の誰かも一緒に見てもらいたいんだよね」
と私たちに説明。
「うん、わかったよー!よろしくね!」
美奈ちゃんが状況を理解してうなずくと
「んじゃ頼むわ」
と稜佑は宿の人がいる方へ鍋を持って向かった。
稜佑が去った後、
「ねぇ茜!仲良くなるチャンス!」
さっきの話を聞いて目の輝きが増した美奈ちゃんが
「私たち伊東くんに加勢してきます!」
と茜ちゃんの腕を引っ張って早々と行ってしまった。


