『ギャップ萌え』?
わけのわからないことを言われて混乱してると
ぷっとバカにされたかのように笑われて
ムカついてそっぽを向く。
「普段知っている人の意外な一面とか見ちゃってドキッ……みたいなさ!」
説明されてもよくわからず
「ふーん」
と適当に聞き流すと
不満そうな顔をされた。
「まあそんなことは良いんだけどさ。
さっき久良伎に無理やり俺の隣にされてたじゃん?
ああいうの香乃子ちゃんってばっさり断れると思ってたのに意外だったよ」
いつもの私なら、
そしてそれがどうでもいい相手ならそうしたかもしれないけど、
「だってせっかく仲良くしてくれてるのに、いつもの調子で断ったりしたら……」
小中時代の苦い思い出がふと頭をよぎる。
初めて仲良くなれた友達と始めはいい感じに過ごしていけるのに、
ふと気を抜いて素で接してしまうと、私の物言いによって誰ももう一緒に過ごしてくれなくなる。
バカな私はそんなことを今までも何回も繰り返してきてしまって今に至る。
そろそろ学習してる私はもう毒舌と言われるような自分は仲良くしてくれる子達には見せないよう
努力をすると決めたのだ。
「でもさ、そうやって自分の嫌なことも伝えられなかったら、
いつまでたっても一線引いたように感じちゃうんじゃないの?」
やけに力説するその稜佑の言葉が、
彼も自分自身に問いかけているように感じたのは気のせい……かな。
「う、うん……そうね。
……なんか稜佑ってこうやってよく人のことみてるよね」
これ以上この話をすると頭がぐるぐるしそうでわざとらしかったかもしれないけど
話題を変えた。


