「アタシ、 音楽ってそう真剣に習ったりしたことないんですけど…」 恐る恐る聞いてみる。 「そうだな…」 先生は楽譜をいろいろ見ながらアタシでも弾けそうな曲を探してくれているようだった。 「これはどうだろう? ペダル操作や音の強弱まで気にすると大変だけどメロディをたどる程度ならできるんじゃないか? それにこの楽譜なら初心者用に編曲されているし」