あ、そうだ。 カノコの言ってた、 先生をジュエリーショップで見かけたって話。 安心した途端にそんなこと思い出すアタシもアタシ…なんだけど。 「もうすぐアタシ誕生日なんですよ?」 なんとなくカマかけてるみたいだけどそう先生に言ってみる。 「覚えてる」 アタシのそんな言葉にも先生は本の中を確かめながら片付ける仕草を止めようとはしない。