「なぜ謝るんだ?」 「えっとここまでアタシを連れてきてくれたんですよね?」 「そうだけど… なにも謝ることでもないだろう?」 先生はドアノブから手を離しアタシのほうへ向きなおしてドアにもたれる。 そしてアタシを真っ直ぐに見る。 「ありがとうございます、 先生」 でもアタシの言葉に先生は何も答えない。 そしてゆっくりとアタシに近づいてくる。