先生が優秀だってことは在学中からわかってたけど。 それに比べてアタシってば。 やっと就職できた小さな貿易会社で毎日仕事覚えるだけでも必死。 ………。 あーもう! せっかく先生のところへ行くんだから仕事の話はもう無し! アタシはカバンから先生からもらった合鍵を取り出して握り締めマンションへと急ぐ。