「ちょっと待ちなさい。 車で送って行くから」 アタシの帰るって言葉に先生は慌てて散らかしていたテーブルの上を片付け始める。 「あ、いいですよ? アタシが勝手に来たんだし、 先生忙しそうだから」 「でももう時間も遅いじゃないか」 先生も立ち上がる。 「あ、ホント大丈夫ですよ?」 アタシは慌ててそう言いながらハンガーにかけた上着を取る。