alternative

「……!」

晴と皓が息を飲み、目の前の『怪物』を見る。

ユラユラと尾を揺らし、フシュウ…と生臭い息を吐く白い化け物。

その巨体以上にマザーが大きく見えるのは、時雨分隊の面々が呑まれてしまっているからか。

ズシン、と。

マザーが一歩踏み出す。

晴も、ラルフも、負けん気の強い皓でさえも。

無意識のうちにその足が一歩下がってしまっていた。

必死に歯噛みし、胸の内に湧き上がってこようとしている感情を押し殺し、懸命に睨み据える。

しかし、隊員達の誰もが…横たわっている綾斗や奈々までも、決して囚われてはならない感情に支配されつつあった。





このAOKには、勝てないかもしれない…。